「あきらめなくていい環境を」「入院中の子どもと、その「きょうだい」のためにも」京都ハウス開設を目指す病院にて、お子さんの入院に付き添っているお母様から、メッセージを頂きました

お知らせ

【睡眠不足や経済的負担、あきらめなくていい環境を】

 十代後半の娘は、生まれつき重い病気があり、何度も長期入院をしてきました。今回の入院だけでも、もう3か月間以上、私が泊まり込みで付き添いをしています。

 付き添い生活で一番つらいのは、睡眠不足です。夜は娘の隣に折畳みの簡易ベッドを置いて寝ますが、狭いので寝返りも打てず、自宅のようには休めません。睡眠時間も細切れで、連続して寝られるのは長くて3時間ほど。娘は気管切開をしているため、夜間も医療機器のアラームが鳴ったり、看護師さんが見回りにいらしたり、痰の吸引も発生します。トータルの睡眠時間が1日5~6時間程度なので、正直、眠たいし頭も痛い。一晩でいいから、何も気にせずゆっくり休みたいです。もし、広いベッドで横になれる環境が病院の近くにあれば、看病の合間や夫と付き添いを交代している間に仮眠できるだけで、だいぶ楽になるのにと思います。

 そして、遠方から・長期間の付き添いとなると、経済的な負担も発生します。娘がICUに入院していた1か月半は病室に寝泊まりできなかったため、京都府北部の自宅から車で片道2時間かけて毎日病院に通いました。病院の近くに泊まれれば楽だったのですが、京都市内のホテルは値段が高く空きもないため断念。しかし、通うにしても高速代やガソリン代が毎日2,500円ほどかかりましたし、急変の際にすぐ駆けつけられない距離であることも不安でした。

 「京都ハウス」ができたら、こうした色々な負担が軽減され、喜ぶご家族が多いと思います。そして、親が一息ついて心身の余裕を取り戻すことで、入院中であっても、親子で少しでも楽しい時間を過ごせるようになればいいなと思います。

※ご年齢・入院期間等は取材当時のものです

【入院中の子どもと、その「きょうだい」のためにも必要な施設】

 1歳の娘が、心臓と気管支の病気で入院しています。娘は生まれた直後に地元の病院から緊急搬送され、専門的な治療を受けるために現在の病院にたどり着きました。わが家には娘の上にまだ小さい息子が2人いるので、娘の付き添いと息子達のケアとの両立に苦労しています。 

 私は現在、週3~4日は仕事を終えたら娘の元に通い、休みの日は1泊で娘の病室に泊まるという生活を送っています。自宅から病院は車で片道1時間ほどかかるので、通いの日に娘の側にいてあげられるのは、夕方~夜までの限られた時間。娘に対しては、「もっと一緒にいてあげたいのに、かわいそうなことをしている」と自分を責めてしまいます。一方で、夫と共に自宅で待っている息子たちも、母(私)や妹と会える時間が減り、寂しい思いをしています。

 「京都ハウス」があれば、娘の側にいる時間も、息子達と過ごす時間も、両方増やしてあげられます。夫や息子達と一緒にハウスに滞在すれば、移動時間を気にせずゆっくり娘の側にいられるし、付き添いが終わったらすぐハウスに戻って、今度は息子達とゆっくり過ごすことができます。夫と付き添いの交代をするのも楽です。また、現在は付き添い中の食事はコンビニやレトルトの食品ばかりですし、入浴も30分ごとの予約制のため非常に慌ただしく済ませているので、「京都ハウス」ができることによって、付き添う親の衣食住の環境が良くなると思います。オープンしたら、ぜひ利用したいです。

※ご年齢・入院期間等は取材当時のものです