時下、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

さて、近年の目覚ましい医学・医療の進展により、助かる命が増える中で、継続した治療が必要な患児が増えています。

京都府内には、京都大学医学部附属病院と京都府立医科大学附属病院の2つの大学病院があり、それぞれが高度で専門性の高い医療を提供しています。

特に、小児・新生児医療の分野では、全国15か所の小児がん拠点病院の認定を両大学附属病院がともに受けており、がん免疫療法、細胞移植治療、ゲノム医療、陽子線治療等の最先端の小児がん治療をおこなっており、高度で専門性の高い最先端医療を必要とされる患児を全国から受け入れています。

周産期医療の分野では、両大学附属病院ともに総合周産期母子医療センターの指定を受け、ハイリスク分娩、先天性心疾患、低体重児対応など高度な新生児医療を担っています。

患児は住み慣れた家から遠く離れた病院で家族と離ればなれになり不安な中、病気と向き合い、また、ご家族は、自宅との二重生活を余儀なくされるなど、経済的、精神的、肉体的にも多大な負担となっています。

そのような中、公益財団法人 ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパンでは、病院の近くに家族が安価で安心してくつろげる滞在施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」を整備・運営されています。

全世界では、49の国と地域に383ハウス、日本国内では既に12ハウスが稼動しており、患児及び家族に癒しと安らぎを提供し、心の支えとなる活動を展開されています。

京都大学医学部附属病院と京都府立医科大学附属病院では、両大学病院が共同してドナルド・マクドナルド・ハウス 京都(略称：京都ハウス)の誘致に向けて活動を行うことに合意し、取り組みを重ねてきたところ、この度、事業化が決定したところです。

整備場所は、真宗大谷派 (東本願寺)様の特段のご厚意により、同派様が京都市上京区梶井町内に所有される土地の一部を利用させていただくこととなりました。

しかし、京都ハウス建設については、建設費の半分を地元で負担する必要があり、相当額の資金が必要となりますことから、この度「京都ハウス」の開設に向け、多くの委員のご賛同をいただき募金委員会を立ち上げ、募金活動を展開させていただくこととなりました。

皆様には、本事業の趣旨をお汲み取りいただき、是非、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

末筆ながら、皆様のご健康とご発展を心よりお祈り申し上げます。

令和6年2月

ドナルド・マクドナルド・ハウス 京都開設募金委員会

• 代表京都府立医科大学附属病院長
• 佐和 貞治

• 代表京都大学医学部附属病院長
• 髙折 晃史